都会の喧騒から離れ、自然に囲まれた田舎で起業し、豊かな人生を送りたいと考えている人も多いでしょう。
しかし、田舎でビジネスを始める際には、人口が少ないことや地域性を考慮した選択が重要になってきます。
そこで、この記事では、
- 儲かるビジネスの4原則
- 儲かるビジネスの具体例11選
- 田舎起業のメリット・デメリット
- 田舎起業を成功させるためのポイントと注意点
を
実際に宮崎県という地方に移住し、”IT業”と”飲食業”と”フリーランストレーナー”で起業した経験を持つ現役経営者が、自身の経験と失敗談も含め、「田舎で儲かるビジネス」を総合的に解説します!
この記事を読むことで、田舎起業の成功の一歩目となることを祈っています。
Contents
起業するなら知っておきたい儲かるビジネスの4原則
さっそくですが、起業したい人に必ず知っておいてほしい【儲かるビジネスの4原則】というものがあります。
それがこの4つ。
- 初期投資が少ない
- 固定費がない、低い
- 原価が掛からない
- レバレッジ(てこの原理)が効く
下で詳しく解説していきます!
①初期投資が少ない(スモールスタート)
初めて起業する人には必ず意識してほしいことランキング第1位は
「初期投資は少額であればあるほど良い」です。
初期投資が少額であればあるほど、費用回収が早くでき、そのぶん利益を得る可能性が高まります。
たまに目にしたりしませんか?VCや投資家から「○○億円の資金調達しました!」という起業家とか。
同じ起業家としてあれは凄いとは思うけれど、ああいった起業家さんは「この世の中にインパクトを与えたい」とか「世の中を事業の力で変えたい」といったビジョンがある起業家のみなさんです。
僕たちのような、自分の(家族の)ライフスタイルのためだったり、自由に生きるために起業する目的の起業家とは目的地が違います。
どっちが良い悪いはありません。
そして、現在億単位で稼いでいる起業家の人も、はじめはスモールスタートだったりするものです。
起業に失敗はつきものですが、スモールスタートであれば、何度も何度も失敗できます。
つまり何度も何度も挑戦できます。
ですが、例えば1000万円の初期投資をかけ「失敗しました。」では、次に挑戦することが難しくなるかもしれません。
起業するからといって、なぞの勇者モードになって初期投資をかけすぎるのは飲食店とブログ起業を経験している身からしておすすめしません。
飲食店経営はやりがいがあるビジネスですが、儲けだけ考えてビジネスを選びたい人にはブログの方が圧倒的におすすめです。
②固定費がない、低い
固定費とは、家賃や人件費などの必ずかかる経費ですが、固定費が低ければ低いほど、売り上げの大部分が利益として確保できます。
つまり利益率の良いビジネスは、固定費が低いビジネスモデルということです。
③原価がかからない
利益率の良いビジネスとして、原価がかからないビジネスモデルもあげられます。
原価とは飲食店で言えば主に食材費ですが、この原価がなければ売り上げのほとんどが利益となるのです。
原価が低い、かからないビジネスは儲かりやすいといえます。
④レバレッジ(てこの原理)が効く
レバレッジとは、てこの原理と同じ意味合いで、1の力を10にできることです。
例えば、SNSはひとつのコンテンツを100人、1,000人、10,000人と届けることができますよね。インターネットを活用したビジネスはほとんどレバレッジを効かすことが可能です。
例えば、音楽などのコンテンツビジネスなんかもレバレッジが効いたビジネスと言えますね。
レバレッジが効くことの利点は、利益だけでなく、時間を得ることも可能な点です。
メールにしても、インターネットを活用すれば、100人、1000人に一瞬で届けられますが、手紙を1日に届けられるのは限度があります。
このようにレバレッジは、ビジネスにおいて重要な考え方になるため、起業する際は意識しておきたいところです。
田舎で儲かるビジネスの具体案11選
ここからは上記の「儲かるビジネスの4原則」を取り入れた、田舎でも儲かる可能性のあるビジネスの具体案を11個まとめました。
※4原則すべて当てはまるビジネスと一部のみ当てはまるビジネスがあります。
①ブログ
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | 〇 |
個人的には起業する場合、地方でも都心でもまずはブログ起業が一番おすすめです。
ブログは、初期費用がかかっても1、2万円で、月の固定費は1,000円程度、アフィリエイトで収益を上げることが基本で、商品の原価もほぼゼロ、そしてインターネットを活用するのでレバレッジもかけることができます。
また、自身のメディアが育てば、そこからまた別事業に展開することも可能です。
僕自身、ブログの最高収益は80万円ほどです。
②コンテンツビジネス
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | 〇 |
コンテンツビジネスとは、様々な情報や知識、エンターテイメント性のあるコンテンツを制作・配信し、それを収益化するビジネスのことです。
例えば、電子書籍、オンラインコース、動画配信、音楽配信、ポッドキャストなどが含まれますね。
インターネットの普及により、コンテンツビジネスは多様化し、手軽に参入できるようになりました。
広告収入や有料会員制、アフィリエイトなど、さまざまな収益化方法が存在し、クリエイターや専門知識を持つ方におすすめです。
③インストラクター(コーチング)
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
パーソナルトレーナーや、ヨガインストラクター、メンタルコーチなどの、コーチングビジネスも少額から始められ、都会や田舎などの場所に関係なく始められるビジネスです。
ただし、売り上げは【人数×単価】となりますので、顧客の少ない田舎ではインターネットも活用することが重要となってきます。
僕自身、オンラインでダイエットコーチとして活動経験がありますので、ご興味のある場合はこちらの記事を参考にしてみてください。
④動画編集代行
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
YOUTUBEをはじめとする昨今の動画コンテンツの需要によって生まれた起業の選択肢といえます。
クライアントから提供された映像素材を編集し、完成された動画を制作するサービスです。
個人や企業がSNSやYouTubeなどの動画プラットフォームに投稿する際、編集技術や時間が必要な場合に、クライアントから提供された映像素材を編集を代行するサービス
動画編集代行業者は、クライアントの要望に応じて、映像のカット・繋ぎ、テキストや音楽の追加、カラーグレーディング、エフェクトなどの作業を行い、動画コンテンツを制作するお仕事です。
⑤YOU TUBE
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | 〇 |
言わずと知れたYouTubeですが、YouTubeは儲かるビジネスの4原則をすべて満たしているビジネスといえます。
YouTubeで収益をあげる主な方法は下記の三つ。
- 広告収益: 動画に広告を表示させ、視聴者が広告をクリックしたり視聴したりすることで収益が得られます。YouTubeパートナープログラム(YPP)に加入することで、広告収益を得ることができます。
- スポンサーや提携先: 企業やブランドと提携し、商品紹介やスポンサードコンテンツを作成することで、収入を得ることができます。
- メンバーシップやスーパーチャット: チャンネル登録者に有料メンバーシップを提供することで、月額料金を収益化できます。また、生放送でのスーパーチャット機能を利用し、視聴者からの寄付を受けることも可能です。
YouTubeで稼ぐためには、独自の魅力を持ったコンテンツを提供し、チャンネルのファンを増やすことが重要です。
田舎での起業奮闘記などもオリジナルコンテンツとなりそうですね!
⑥SNS運用代行
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
企業や個人のSNSアカウント管理を請け負い、投稿やフォロワー獲得のサポートを行うことです。
クライアントの目標に合わせた戦略立案やコンテンツ作成、効果測定など、幅広い業務を提供することで収益を上げます。
複数のクライアントを抱えることで、安定した収入を得られる可能性があります。
最初は個人で始めることもでき、実績が積み重なると企業規模を拡大することも可能です。
⑦オンラインアシスタント
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
オンラインアシスタントは、企業や個人の業務をリモートでサポートし、事務作業やメール対応、予定管理など幅広い業務を請け負います。
柔軟な働き方が可能で、自宅で働くことができるため、田舎でも十分に稼ぐことができます。
クライアントを見つけるためには、ココナラで出品したり、オンラインアシスタントのフジ子さんにエントリーなどがおすすめです。
スキルや経験を活かし、多様なクライアントとの協力関係を築くことで、安定した収入を得られる可能性があります。
⑧デイサービス・ケアサービス
初期投資 | 中 |
月固定費 | 中 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
高齢者のニーズが高まっている現状を背景に、地域密着型のサービスが求められています。
ケアサービスでは、訪問介護や身体介護、生活支援などのサービスを提供し、デイサービスでは、高齢者が日中過ごす場所として機能し、レクリエーションやリハビリなどを行います。
田舎での起業では、地元の高齢者やその家族との信頼関係が重要で、口コミや地域とのつながりを大切にしましょう。
⑩コンサル業
初期投資 | 低 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
コンサル業も低リスクで始められるビジネスといえます。
田舎でコンサル業を営む場合、地域特有の課題やニーズに対応したサービスが求められます。
例えば、地元の中小企業や個人事業主向けにITコンサルティングやマーケティング戦略の提案を行うことができます。
また、観光業や農業など地域資源を活かした産業振興のサポートや、地域おこし協力隊などの活動をバックアップするコンサルタントも需要がある可能性があります。
コンサル業なので、その道の専門知識やスキルがあることは前提ですが、地域に根ざしたコンサル業で、田舎でも独自の価値を提供して成功を収めることが可能です。
⑪ITフリーランス
初期投資 | 低~中 |
月固定費 | 低 |
原価 | 低 |
レバレッジ | △ |
IT業のフリーランスは、プログラミング、webデザイン、webマーケティング、webライティング、webディレクターなどがあげられます。
フリーランスとして活動するメリットは、自分のスキルや経験を生かして、好きなプロジェクトに参加できる柔軟性や、場所に縛られない自由な働き方を実現できる点です。
田舎起業の成功例
ここでは、当ブログ管理人が好きな地方で成功している企業を2社ご紹介します。
①気仙沼ニッティング
気仙沼ニッティングは、宮城県気仙沼市を拠点に活動するニット製品の製造・販売を行う企業です。
2011年の東日本大震災後、地元の雇用創出や産業再生を目指して設立されました。
気仙沼ニッティングの製品は、デザイン性や独自性に優れているのはもちろん、ブランドや商品のストーリーや想いに惹かれるのは僕だけではないはずです。
また、同社は地域の雇用創出にも力を入れており、地元の人々に技術を習得してもらい、新たな職場環境を提供しています。
気仙沼ニッティングは、地域とともに成長する企業として、産業復興や地域再生に大きな影響を与えています。
②株式会社くしまアオイファーム
「世界一のさつまいも総合企業をめざして。」というビジョンをもつ株式会社アオイファームは、宮崎県串間市に本社を置く、農業ベンチャー企業です。
農業イノベーション大賞2022大賞受賞をはじめ、数々の農業に関する賞を取っています。
農業に対する熱い想いをホームページからも感じることができるので、ぜひ一度見てみてほしいのです。
番外編)エヌフォー株式会社
番外編として、エヌフォー株式会社代表、そして当ブログ(なみざる)の管理者の僕が実際に地方で起業して感じることをお伝えさせてください。
成功しているとはまったく思っていませんが、地方(田舎)で起業したい人の何かのきっかけになればと思います。
- 2014年に宮崎県に移住
- 2017年:ブログ収益が月80万円となり独立起業
- 2018年:フリーランスパーソナルトレーナーとしても活動。
- 2019年:体作りができるカフェバル「Coco Bowls」をオープン。
田舎で起業するメリット・デメリット
現在は Coco Bowlsを経営しながら、ブログで「自由なライフスタイルのための起業・副業のコツ」について発信しています。
地方でITと実店舗で起業して感じることは、ITはどこにいても仕事ができる点が個人的には大きなメリットで、家賃などの固定費をぐっと下げて起業できる点は地方のアドバンテージとなります。
逆にインターネットという世界で仕事をしているということは全国にいる同業者がすべてライバルとなることは認識しておきたいところです。
実店舗の経営は、お客様と物理的な距離が近いことがメリットで、東京の有名なレストランなどとは競争相手にはならないということです。
逆にデメリットは、顧客の絶対数が少ないというところ。
売り上げは「単価×客数」なので、人口が少ない地方ではその点事業拡大に不利に働くこともあります。
地方で起業したい人には、まずはブログのような低リスクで始められる事業から開始し、うまくいくところで事業を拡大していくことを強く勧めたいです。
田舎で起業する5つの注意点
インターネットで起業するのか、それとも地域の人を対象にビジネスを展開するのかによって対策は変わってきますが、特にその地域の方々を対象にビジネスを行う際は下記のことを意識しておきましょう。
①市場調査の重要性
人口が少ない地域でのビジネスは、需要と供給のバランスを見極めることが重要です。
地域のニーズを把握し、独自の価値提案が必要です。
②地域住民との関係構築
当記事では田舎でスモールビジネスを展開する場合は、まずはブログ起業を推奨しています。
ですが、飲食店などその地に根付いたビジネスを展開する場合、地元の人々と良好な関係を築くことはとてもとても大切です。
地域イベントや交流会などに積極的に参加し、コミュニティに根ざした活動を行いましょう。
③サービス・商品の選定
ビジネスを行う場合、自身がやりたいことより、求められる商品やサービスを提供することが圧倒的に重要です。
④販路の確保
田舎では販売数が限られていることが多いため、インターネットを活用した販売戦略も検討しましょう。
僕が経営しているCoco Bowlsも店内飲食の他に
- ネットでアサイーなどのスムージーを販売⇒https://cocobowls.theshop.jp/
- Uber eatsなどでデリバリーサービス
- テイクアウト
を実施しています。
⑤人材の確保
地方での人材確保は特に難しい場合があります。
地元の求人情報やネットワークを活用し、働きたいと思える環境を提供していきましょう。
田舎で、その地域の人を対象に起業する場合は、地域特性を活かした戦略が求められます。
十分なリサーチと地域とのコミュニケーションを大切にし、ビジネスの成功を目指しましょう。
儲かる儲からないよりも情熱があるかどうか
身も蓋もない話になってしまいますが、起業して事業を経営するなら、儲かる儲からないで考えるのもいいですが、何よりも情熱をもって取り組めることの方が重要です。
なぜなら、起業はだれでもできますが、経営(事業を継続、拡大)することは、情熱がないと続きません。
事業が上手くいかなかった時に、踏ん張る時も情熱が必要ですし、事業がうまくいっても情熱がなければ継続できません。
儲かるビジネスで儲かるよりも、情熱をもって取り組めるビジネスで儲かるのが方が幸せだと個人的には思います。
とはいえ、情熱をもって取り組みたいと思えることがないけど、起業したいと思う人には何度もお伝えしている通り、「低リスクで始められるビジネス」を推奨しています。
その中でも個人的にはブログ起業が低リスクかつ売り上げは青天井のためおすすめです。
まとめ
今回は田舎で儲かるビジネスをまとめました。
結論としては
「儲かるビジネスよりも情熱をもって取り組めるビジネス。情熱をもって取り組めることがない人は低リスクで始められるビジネスからはじめよう」
です。
田舎で起業し、穏やかに豊かな人生にしましょう!
僕は宮崎で飲食店とブログで生計を立てていますが、飲食店に関しては人口がもろに影響しますので身に染みて感じています。